毎日の社会で起きたこと

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【継続寄稿】危機連鎖の西側政治と操作された市民の臨界

 

 リトアニアカリーニングラードへの鉄道と道路輸送を封鎖した。
 カリーニングラードはロシア領、リトアニアにある飛び地だ。

 この地域はロシアとの協定によって安定が守られてきたが、ここへきて突然にリトアニアは強硬策を取ってきた。

 

 事実上、この挑発は、ロシア連邦の領土に対する直接的な攻撃である。

 これが果たして「兵糧攻め」となるのか、ロシアは情報を精査しつつ決断の機会を伺うことになるだろう。

 カリーニングラードにはロシアの核が配備されているという。

 もちろんこれは緊張の拡大であり、衝突の危機だ。


 リトアニアを裏で焚き付けることまでして、EUNATOはなおもロシアを挑発するつもりのようだ。

 小国でEUの繁栄から遠い国ほどロシアには強硬だ。

 EUの官僚らに彼らが言うことを聞かせられているということがよく分かる。


 そこにはまるで正当性はない。

 もはや異論はないだろう。 EUNATOはロシアに敵対的で、各国に強制しているということに他ならない。

 常軌を逸したような態度だ。

 

 これは当然にロシアの安全保障上の権利を脅かす。

 平和への試行錯誤などされることは一切ない。

 政府は西側の反ロシアという全体主義的なムードを煽り続け専横を強めている。

 理性もかなぐり捨ててロシアとの直接対決の道へとひた走る彼らの目的は何だろうか。

 これは危機の連鎖だ。

 

 EUというのは選挙で選ばれたわけでもない官僚組織でしかない。

 もとは貴族階級らが優先して選ばれ、我が物顔にお高くとまっていた既得権益の集団である。

 「フォン・デア・ライエン」などというのだ。

 その自称上流階級の連中が独善的に振る舞ってロシア挑発を主導し、アメリカの傀儡である軍事同盟のNATOがその尖兵として挑発に関わっている。

 もちろんアメリカも遅れてはならじとこれを支援している。

 バイデンの息子の疑惑、ナンシーペロシクリントン民主党アメリカ政界の連中がなぜ不可解にもウクライナと深く関わっているかの疑惑は相変わらずだ。


 一方、欧州理事会は先日、ウクライナを27カ国からなる欧州連合EU)の正式加盟候補国として認めるという判断をした。
 ロシアはこれに「異を唱えない」などとわざわざ声明を発表した。
 要は経済的な協力関係であればロシアにとって安全保障上の脅威ではないという表明だ。


 これは欧州がずっとロシアの侵略主義などと言ってきたこととは矛盾する。

 ウクライナを支配しようとするのであればEU加盟さえ許さないはずだからだ。

 つまり、ロシアは公言していた通りウクライナ武装解除させ、ナチの武装組織を排除すれば撤収するということだ。

 西側の捏造と誘導された偏った報道とは裏腹に、ロシアには領土的野心はないということになる。

 すでにその路線通りに進められていることはロシア軍の行動で分かる。

 マウリポリの港を機雷で封鎖し欧州への食料輸出を止めているのはウクライナだ。

 ロシアはその機雷撤去作業を続けている。

 

 しかも、逆に、欧州が紛争を止めさせたいなら欧州NATOが軍事的挑発をやめればよいということになる。

 また、各国が兵器をウクライナに送り続けていることには国民への説明が必要だ。

 これは自国の防衛をないがしろにしてまでウクライナに兵器を送るという選択であり、西側は自らを弱体化させる連鎖を引き起こしている。

 これも政治が市民に説明しなければならないことでもある。

 権力に酔いしれるEU官僚と西側政治家はそれをしようとはしない。 

 

 もはや「ロシアはウクライナに侵攻した」などとロシアを非難することはできない。

 「このままロシアに勝たせるわけにはゆかない」というロジックはすなわち「このまま紛争を続けたい」ということに他ならないのだ。

 西側の侵略主義こそ指弾されなければならないはずだ。

 しかも、このドサクサでNATOは基盤強化をしているしそれには税金というカネがかかる。莫大な無駄なカネが防衛と兵器に投入され、ごく一部だけがその恩恵に預かる。

 持続的発展は放棄され、緊張と紛争だけをエサにして西側は生きることを決めたかのようだ。

 アメリカの「司令部」が各地のNATO加盟国に新設されている。

 これはそのまま各地でのNATOアメリカの主導的な地位を高めることになる。

 自国の事情を優先させてNATOや米国の戦略が先に立つのだ。

 こうした西側の「植民地主義」はプーチンに看破されているのだが。

 

 依然として欧州の市民は声を上げることはできない。

 操作された世論と歪められた報道によって洗脳は解けない。

 

 イラク、その他の、あまりに多くの地域と国にアメリカは介入し、侵攻し、民間人の虐殺を行ってきた。

 このことはとうに世界には分かりきったことであり、それでもなおも白人優越主義を隠そうともせず、さもウクライナ侵攻だけが大事であるような態度をEUが続けていることは世界各国区からの離反を起こしている。

 それらは欧州とあまり関わりのなかった国でありこれまでないがしろにされてきた国々だ。

 その拡大はロシア版ダボス会議である経済フォーラムへの参加国の多さで明らかだ。

 ウクライナを契機として世界は西側のご都合主義と欺瞞を目の当たりにし、その植民地主義の本質を理解しはじめている。

 それは我が国とて経験があったことだ。

 理不尽な貿易摩擦自動車産業への攻撃、ルノーとゴーン、数々のいかがわしい特許訴訟、サブマリン特許、関税障壁、米軍基地問題、我が国も多くの欧米のいいがかりと難癖に耐えてきたのだが、これに堂々と異を唱えられるリーダーはいなかった。

 ましてや中国という暴力国家をけん制するために西側に与したことがアダとなって返ってきている。それは自国での防衛を怠ってきたツケでしかない。

 我が国はウクライナを支持するしかない。

 

 しかしEU加盟の現実はどうか、トルコは22年間ものあいだ欧州の仲間入りは許されず、ずっと候補国のままである。
 ウクライナEUに加盟するのは数十年先のことかもしれない。
 ゼレンスキーはおためごかしされたに過ぎない。

 トルコを差し置いてウクライナを候補国からEU加盟を認めるというのであればトルコは黙ってはいないだろう。

 そうなれば、これまでの加盟希望国の汚職や腐敗を理由として加盟を拒んできたEUの建前は瓦解することになる。

 EUのまとまりに疑問符が付き始めてしまうだろう。

 財政の健全化や政治腐敗の一掃など白々しい御託に過ぎなくなる。

 だからこそ、EUNATOはロシアを弱体化させるという政治目標を維持しようとしている。

 EUだけが各国繁栄の頼みの綱でなければならないからだ。

 そうして、そのロシアを弱体化させようとすることがEUのまとまりを緩ませる自己矛盾となる。すでにギリシャウクライナに冷淡な方向へと舵を切った。

 西側に官僚主義と政治的傲慢さのせいで自縛の連鎖が起き、ロシアの侵攻に対する団結など吹き飛んでしまっている。西側は危機へと転がり続けているのだ。

 

 では西側の市民はどうなのか。

 今、欧州ではとりわけ移民らが沈黙を守らせられ、監視のもとで不満をクチにすることもできない。 ユーロナチズムの勃興は始まっている。

 イギリスの例を出すまでもない。膨大な監視カメラ、操作され都合のよいことしか報道されないメディア、ボットにより操作されるネット、SNS

 

 しかしこの冬には燃料の不足で寒い冬に凍えるという現実が起きる。

 物価高は食料不足となり破滅的な不満が蓄積されるだろう。

 例年のバカンスシーズンでありながら欧州は静かだ。 市民はひっそりと反撃の時を待っているのかも知れない。

 政情不安が起きることは間違いない。

 市民に政治家の野心による犠牲を強いていることはやがて我慢の限界を越える。

 懐かしい光景が帰ってくる。

 ドイツの警官隊が盾と棍棒で市民を殴打したり、イギリスの騎馬警官が市民の頭を狙ってブラックジャックを振り下ろすかつての姿が帰ってくる。

 歴史は繰り返すのだ。

 

 そして、一方のウクライナ側が払う代償がボリス・ジョンソンの言う「最後の一人になるまで戦え」ということだ。
 人の国にクチを出してきてこの言い草だが、よく彼の心理がここに表れている。

 もはや国家としての体をなしていないウクライナは西側公認のテロ組織でしかないが、この「玉砕せよ」などというヒステリックな言い方は、イギリス国内の大衆のイラ立ちを感じてのことだろう。

 ウクライナも犠牲を払っているのだとして、寒い冬に耐えるよう命じているのだ。

 

 ゼレンスキーも同様のことを考えているはずだ。 彼は欧州へのウクライナ産小麦の輸出を妨害している。

 この動機もまた「欧州は自らも犠牲を払え」ということに他ならない。

 そしてゼレンスキーはもっと多くの武器を要求するのだ。

 

 もはやはっきりしている。

 ウクライナはなぜ無尽蔵な武器の供与を要求しているのか。 それは武器は換金できるコインだからだ。

 ウクライナが西側にカネを要求することはできない。それは西側市民の税金に直結する話になる。

 だから、ウクライナという国は武器を要求し、それを汚職によってせっせとカネに換えているのだ。

 これまで十年近く、ウクライナフーリガンぶり、欧州各地での彼らの傍若無人な振る舞いはつとに知られていた。

 その連中は今、ウクライナ侵攻で私腹を肥やしている。

 その武器はやがて西側に向けられることになるだろう。移民のムスリムか、帰国したナチの残党の不満分子か、ギャングや麻薬組織か。

 実際にロイターなどではウクライナ政府の話として「西側の提供した武器は1割しか届いていない」と報道されている。

 その行方はどこなのか。

 

 これもまた危機の連鎖に他ならない。

 西側は暴力のタネを自らの中に撒いてしまったのだ。

 そんな不逞国家のために市民は寒い冬にストーブなしで凍え、高くなった食料品が富裕層に買われるのを横目にひもじさに耐えねばならないことになる。

 西側危機の連鎖は市民の不満の爆発となって臨界を迎えるはずだ。

 それが終わりの始まりとなる。