煽りか無知か、中国への対応は正しかったが
この件、どういう経緯か詳細を見ても、なんとも言いがたいものがある。
少なくとも、ここのブログの読者には問題提起はしておきたい。
無知なのか無自覚なのか、ただの煽りなのか、まさか世論操作をこんなレベルでやるとも思えないが、無責任にとにかく政権批判ばかりというのも困る。
それがひいてはポピュリズム的なことになり、国力の低下につながるからだ。
しかし、かと言って、今までの我が国の世論形成というのは独立国として到底まともなものではなかったのだから、今回のようなことは歓迎すべきよい風潮だとも言えなくもない(笑)。
ネットの反応自体を見れば、この記事が注目していること、つまり国民大衆としてはそれほど間違ってはいないとは思うが、政治家としてはせいぜいそこはブレずにいてもらいたいものである。
要するにこの問題、「色々と悩ましい」ということだwww(笑)。
まさか茂木が分かってないということはないだろうけれども、あんまりこの種のノイズがあると逆に心配ではある(笑)。
自民党議員の中には動揺してしまう連中もいるのかも知れないからだ。
中国がわざわざトップクラス級の王毅を寄越して、日本に擦り寄ってきた。
この時機のことだから明らかに中国はアメリカからの制裁を意識したものだろう。
王毅はいわばナンバーツーとまでは言わないが四天王ぐらいのポジションではある(笑)。
このところ、よほどアメリカからのダメージが大きいのだろう。
ここは日米連携を強化するチャンスだということはまず理解しておくべきだ。
しかしそれなのに、日米の連携に風穴を開けようと乗り込んできたのはいいが、いきなりに王毅は日本に尖閣のことをぶつけてきた訳だ。
これをして「無礼だ」というネットの反応はあまりに直裁に過ぎる。まるでプライドばかりを言う朝鮮的な反応に見えてしまうw。
そうした反応は国民としては心強いというのはあるが、本質としてはどうだろうか。
それなら、どうか、今後とも日本のことを考えてくれる国民であって欲しいと思う。
これまで中国人観光客に対し、「インバウンド」などと浮かれていたことにしても、大いに恥じ、反省すべきなのだ。
ただ、実務としてはどうか。
茂木の対応は「政治・外交」としてどうだったかということだ。
もし、茂木がここで反論やら議論を始めたとしたらどうだったろうか。その本質は政治家はちゃんと知っているべきだ。かつての民主党のような「悪夢」では困る。
それは議論などしてしまえば、「尖閣問題という領土問題が中国との間にあるということを認める」ということはなるからだ。
かつて日本は、韓国によって竹島を不法に占拠され、韓国は島根の漁民を拿捕したりした。
これをいわば人質にして日本にいるザイニチ朝鮮人の滞在を特別に認めろと日本は韓国に脅迫され、それが現在に至っている。
収容されていた韓国人犯罪者の釈放まで要求された。
これ以降、もともと日本と韓国は正常な関係、友好国ではあり得ない状態だ。
つまり、日本は韓国との間に竹島という領土問題がある。
国際司法裁判所での審判に委ねよと、日本は要求しているが、韓国はこれを無視して逃げ回っている。
韓国をあたかも「友好国」だのと、二階など媚中媚韓連中が見当違いのことを言おうが、事実としては竹島は韓国に不法に占拠され続けている状態が続いている。
一方、尖閣諸島にガス田がある可能性が取り沙汰されたとたん、ある時期から突然に中国は「尖閣は中国の領土だ」と主張を始めた。
中国共産党独裁政権はその領土や権益の拡張主義によって独裁の求心力を維持しようとしている。
その主張はまるで強盗のようなものでしかなく、まるで根拠もないものだ。
相手にもしようのないぐらいの馬鹿げた主張であり、それなら沖縄だって「自分の領土だ」と主張しかねないぐらいの異常さである。
よって、尖閣諸島に関しては、「中国との間に領土問題はない」というのが日本のスタンスである。
王毅にどんな挑発の意図があったにしても、日本はそれに乗るべきではないし、茂木がニヤけて見えたかどうかはともかくw、対応は適切だったと言うしかない。
茂木としては、どんなに中国が日本に擦り寄ってこようとも、毛ほども揺らいではいけなかったのだ。
尖閣奪還作戦が日米で日々訓練と想定をされ、日本はいつでも不法占拠には対抗する姿勢を隠してはいない。
日本はそうした毅然としたスタンスを崩すべきではない。
でなければまた漁民が拿捕され、第二の竹島が起きることになる。
ひいてはそれは東アジアの安定を脅かす。
王毅がわざわざ日本に来てそれだけ無礼とも受け取れる発言をしたことには、「本国でのあなたのお立場があるから大変だろうけどww、馬鹿な領土主張はお笑い草でしかないよ」と、茂木は穏やかな対応をすればよかったのだ。
また、こうしたことで言い返さないことは、中国側の言質を取っておくことになる。
つまり有事の場合には奪還作戦の名目としてこのような無礼なイチャモンがされたことは正当なものになるということだ。以前から中国は挑発をしていたということになるからだ。
だから「議論」などすべきではなかった。
南沙諸島のように、中国は近年、領土拡張や軍事的な覇権主義を露骨にしており、日本としては「そうした中国の覇権主義的体質は確認しましたよ、王毅がわざわざそんなことを言いに来ましたが、我々としては呆れたものでしたね」、と、そう「確認」するだけでいい。
これで日本は中国の仕掛けた挑発には反論などしなかったのだから、それはちゃんと「確認」はできたということになる。
つまりこういう挑発には議論どころかクチ喧嘩すらしてはいけないということ。
世論や国民感情がどうであれ、外交としては実に危険なものなのだと言える。
日本人の多くが、これまでの弱腰外交や例えば昨今の韓国の無法な反日で不満や鬱憤を抱えていることは分からないでもないが、それならもっと問題にすべきことがあるのではないかとも思う。
これで中国が尖閣を強奪しようという意図があることが明らかにされたとして、日米安全保障や自衛隊の配備など具体的なことを確認し、きちんと議論しておくべきではないのか。
王毅と口喧嘩をせよと、あたかも政治家をけしかけるような世論形成は幼稚すぎやしまいか。茂木のニヤケ面を攻撃しても何にもならないのだw。
例えば韓国への「ビザなし入国」など、反日国家であることから即時に撤廃すべきであるし、だいたいがこの未曾有の経済危機で、なぜ不逞外国勢力を受け容れる必要があるのか。
問題はいくらでもあるのだ。
国民は、もっと本質的な議論、現実的な対応と要求を政府に対してしてゆくべきなのではないか。
小さな取るに足りないことで大衆がカタルシスを得ようと動かされて、みなが本質を見誤るようになってゆくとしたらそれはそれで深刻な問題だ。
まさかそういう大衆扇動のガス抜きのため、メディアが今回の茂木批判を取り沙汰しているとは思いたくはないが(笑)。
用心すべきだと思う。